完走を目指した残り20km(2018丹後ウルトラマラソン レポ6)

昨日は23時には布団に入って寝ていたのに、今日は6時に目が覚めても布団から出れず、動き出したのは8時を過ぎてから。

やっぱり見えないところで丹後の疲れが残っているんだなーと実感しました。

それでは丹後のレポの続きです。

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80kmの案内を通過、15時20分。ゴールするためのペースを計算してみた。
残り20kmを3時間10分。

10km毎に分けるなら、
10kmをキロ9 10kmをキロ10
イーブンならキロ9.5が必要。

少なくとも、最初の10kmをキロ10で走ってしまったら残り10kmをキロ9なんかで走れる訳が無い。
理想はここからの10kmをキロ9、残り10kmをキロ10
これが完走にむけての現実的なライン。

80km手前から上りになっていると、キロ10を超える感じ。
正直なところ、完走できるかどうかは半々だと思っていた。
でも、このままのタイムで粘れば残り距離が少なくなる分、最後になれば頑張れる(はず)。

今は、少しでも前に進むしかない。周りをみるといつの間にか走っている人が多くなっている。碇高原のエイドでは数人しかいなかったのに今は前後に20人近くいる。ギリギリゴール出来るボリュームゾーンに再突入したと感じた。
完走圏外からギリ圏内には戻した。でも、勢いよく下っていたのでそれほど余力はない。
現状は海岸線を上っているから無理しないで歩く。ちなみに周りは走っている人が大半。

ここまできたら、やっぱり完走したい。でも余力も無くなってきている。歩きながら、鈍くなってきた思考で色々と考える。歩き中心ではゴール出来ない。必然的に走ることになるんだけど、どこを走ってどこを歩くか。

今までの自分をみるかぎり、答えは一つしかない。

下りは走る。
上りは歩く。
平坦なところは、走る。
(走れない場合、電柱ごとに走る、歩くを繰り返す。)

蔵王峠にいった時にこの辺は試している。
走れなくても、蔵王峠付近は、目印を付けて、走ったり、歩いたりで、それほど待たすことなく頂上までいけた(はず)。
平坦な道も、電柱ごとに走る、歩くだとキロ10ぐらでは走れる。電柱1本毎なら、呼吸に影響はなく距離を稼げる。
下りさえ走れれば、ゴールに届く可能性が高い。

80km手前からは上りなので周りは走っているけど無理しない。たまに上りだけと電柱1本分走ったりする程度。上ったら下りがあるんだからそこで取り戻すので焦らないことにした。

そのまま決めたとおりに走っていると(歩いていると)82kmぐらいの犬ヶ崎トンネル出た所で前に「ぐわぁT」が見えた。THさんだった。

THさんとは、43kmの浅茂川漁港で一緒になって以来だ。
浅茂川漁港では、到着直ぐの私と出発前のTHさんとはいえ一旦同じ場所にいた。
そこからは、10km通過するごとに、アップデートでTHさんとのタイム差は気にしていた。

50kmで18分差
60kmで18分差
70kmで13分差
80kmで2分差

私が80km通過時にタイム確認した時、まだTHさんがアップデートに反映されていなかったのでそれほど離れていないから追いつけるかもしれないと思っていた。

最終的にはここから12kmぐらい、一緒に走ったというか、ペースを合わせてくれたというか、なんていうか・・・。
並走していたわけではないんだけど、THさんが前を走ったり、たまに下りだけ走る私が前になったり、並走したりって感じ。

おそらくTHさんはこのあたりでは、自分の余力と残り時間を計算してある程度ゴール出来る予定で走っていたと思う。

しかし、私にはそんな余裕はない。なんせ100kmが初めてだし、体の余裕もなくなってきている。残り20kmを切ってるが、いつ何が起こって走れなくなるか不安で仕方なかった。THさんとすれ違うごとに、「このままいけば何とかゴール出来そうです。」ばっかり話していたと思う。

85kmの丹後庁舎を通過。THさんから今のが最終関門といわれ驚いた。正直最終関門の事は忘れていた。時計を見てみるとまだ16時にはなっていなかった。関門時刻を確認すると20分以上余裕がある。

最終関門を通過すると残り15km。残り時間も2時間30分以上残っている。ここまできたら完走したい。完走への思いが強くなってきた。歩きが入りつつも、10分台を見ることは無くなっている。

このままでも、大丈夫なような気が少しはする。けれどももう少しだけ余裕が欲しかった。

この時点で私の手元には補給食がなくなっていた。2つ持っていたメイタンはすでに使っていたし、弥栄と碇高原に預けていたバックパックに補給食を入れていたが、貰う時間が惜しかったし完走できると思っていなかったのでスルーしていた。

あとちょっとだけタイムを稼ぎたい。応援隊に誰かメイタン持ってないかLINE聞いてみた。メイタンが効けば2~3kmは走れる。2~3kmをそこそこのタイムで走れれば残り距離を考えると完走にかなり近づく。
幸いにもロボッチがもっていたので、もらえる事に・・・。

 

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待望の90km通過。
12時間12分。残り10kmを1時間48分で走ればいい。
残りをキロ10分48秒ならゴール出来る計算。しかも10分48秒より速く走れば、その分貯金になる。80km以降続けていた、下りを走る。平坦はそれなりに。これを続けることができればば完走出来る。

周りもみていても、60kmのランナー含めてゴールできるボリュームゾーンには入っている。ほとんど人がいなかった碇高原とは大違い。ゴール出来る可能性が上がったのを感じた。

この時の自分が考えていた安全圏はキロ14~15分。はやくここの安全圏に入りたいと思った。

94km地点でTHさんと走っていると、前方にぐわぁT発見、THさんに話すとハマーさんとのこと。一声かけて、先に行かせてもらった。

すぐ先に、幸せの黄色いTシャツ部隊発見。ロボッチから待望のメイタンをもらって飲む。もう、速くならなくても数キロだけ現状維持さえできればいい。

残り5km。
95kmで残りの目安を計算したいと思っていた。時計を見ると残り時間62分ぐらい。、キロ12分台のペースでOK
あと1kmだけこのままのペースで頑張ればかなり楽になる。

残り4km。
残り時間55分位。残りキロ14台になった。ここでやっと安全圏に入って完走をほぼ確信した。もう無理はしない。無理して余計なアクシデントがあるよりも安全策で走る。

景色を見ると、右側には海岸が見える。前半歩くしかできなくてどんどん抜かされた場所だ。往路と全く異なる気持ちで景色をみていた。あの時はここに戻って来れるなんて全く思ってなかった。

残り3km。
何故か4月に行ったオーバーナイト練を思い出した。あの時も最後おぐらさんと走ってたなー。今日も走れる。(無理して走り続けることはしなかったけどそれなりに走ってた。)4月のオーバーナイト練も結構活きているんだと思った。

残り2km。残り39分ぐらい。もう歩いても少々脚が攣っても大丈夫。
周りはゴールが近いような雰囲気は一切ない田舎道。でも歩いたり走ったりで残り距離を信じて楽しんだ。もうちょっとで本当にゴール出来ちゃうよ。もうゴールするのが楽しみで楽しみで仕方なかった。

残り1km。沿道の応援が多くなる。歩いても大丈夫なのに走りたくなる。もう何があっても大丈夫。

アミティ丹後に帰ってきた。
アミティ丹後の裏側からゴールゲートへ向かう。

ゴール手前でNoカードから名前を呼んでもらえる。

私も呼ばれるかな?ドキドキする。

「えーかわさんお帰りなさい」と放送で流れる。
本当に嬉しかった。

そして、そのままゴール。

100kmの長い長い旅が終わった。

 

今月の走行距離 126.6km